失敗しない!塗装業者選びのポイント3選!
「屋根塗装・外壁塗装の見積もりを数社でとったが、どこも金額・工事内容がバラバラで、どこに頼んだら良いのかわからない」
見積もりを依頼されたお客様からよく聞くご相談です。
今回は、手抜き工事被害を防ぐ『優良業者の選び方』を厳選してお伝えします!
目次
鉄則!金額だけで判断してはいけない
知ってる?正しい工事内容
抜き打ちテスト!現場調査で試す会社の信用度
鉄則!金額だけで判断してはいけない
塗装工事を検討する時、「できるだけ安く済ませたい」と思うのは当たり前です。
では、みなさんは何をもって安いと判断していますか?
この章では、以下のA社とB社を比較して、どちらの方が本当に安いのか考えていきます。
施工内容
ケレン
下塗り1回
上塗り1回
金額
600,000円
施工内容
ケレン
高圧洗浄
ハゼ締め
下塗り1回
上塗り2回
金額
800,000円
金額だけ見るとA社の方が安いのがわかります。
なぜ安いのでしょうか?原因はB社との違いに隠れています。
B社との違い
職人が1人→人件費カット
使用材料が少ない→材料費カット
施工工程が少ない→手間カット
この違いが生み出すリスクは何でしょう?
・職人の人数が減っても工期を伸ばせるわけではなく、必然的に飛ばす工程が出てくる
・材料が減っても塗る範囲は変わらないので、水やシンナーをいれ、かさ増しをして、塗料本来の力が発揮されず耐用年数が格段に下がる
・下地処理や塗装回数を減らすことにより、塗料ののりや耐久性が格段に落ちる
以上のように、A社は価格を抑えるために仕上がりの質を下げています。
その結果、A社の場合、環境によって異なりますが、3年ほどでまた塗装工事が必要になることが予測されます。
B社なら、塗料の種類や環境によって異なりますが、10~15年は塗装の心配をせずに過ごすことができると思います。
話を戻します。ここで改めてA社とB社、どちらが安く済むのか考えてみましょう。
もうお分かりかと思いますが、A社の場合、費用対効果が得られず何度も工事を繰り返す羽目になり、さらに工事のたびに足場を建てることから金銭的にも精神的にもストレスとなります。つまりB社の方が長い目で見たときに価格もストレスも最小限に抑えられます。
まとめ
業者を選ぶときは価格を比較することも大事ですが、見積書の工事内容や材料等もしっかり確認することをお勧めします。
また、中には見積書の内容が一式で表示されている業者もあるようですが、こういった業者は手抜き工事をしても書面に詳細の記載がないため責任を負いません。A社のように数年で塗装効果がきれるリスクが高いため避けるのが無難でしょう。
知ってる?正しい工事内容
見積書の工事内容を確認しても、どの工程が必須項目なのかわからなければ、どの会社が最善なのか判断ができません。
この章では、正しい塗装工事の手順を紹介していきます。
工程① 現場調査
適正な見積りを出すための必須の作業です。
塗装の傷み具合だけではなく、ひび割れや目地のコーキングの状態などを調べて、補修工事が必要かを見ます。
※この補修工事をしっかりしないと、綺麗に塗装してもその部分から剥れたり、ひび割れの部分から塗料が吸い込まれ部分的に弱い塗装になったりします。
調査後、口頭だけでなく、写真をお見せしながらお客様にわかりやすくお伝えします。
寸法を測らない、屋根にのぼって目視で確認しない等、現場調査を雑に行う業者は、その後の工程を丁寧に行うことはないと考えてよいでしょう。
工程② 足場架設
作業効率アップ、事故防止のために足場を仮設します。
近隣住宅や植木、車への塗料の飛散防止のため、養生ネットはしっかり貼ります。
また架設時は騒音トラブルが起こる可能性があるので、事前にご近隣の方へあいさつ回りをしてもらうよう業者に依頼しましょう。
工程③ ケレン・高圧洗浄
カビやサビなどの汚れをやすりや高圧洗浄機等で根こそぎ落とします。
また敢えて表面に傷をつけることで、塗料の密着性を高くしています。
汚れが残ったままで塗装すると、塗料の密着性が弱くなり、仕上がりの色合いや耐久性に影響がでてします。
工程④ 養生
窓やドアの周りなどに塗料が付着しないように、養生をします。
しっかり養生するか否かで、仕上がりに大きく差がでます。
工程⑤ ハゼ締め
屋根は複数枚の鋼板が重なって1枚の屋根になっています。
鋼板同士が重なる部分をハゼと言います。
つまりハゼ締めは、スレート屋根(板を重ねているように見える屋根)の場合に必ず必要となる作業です。
このエンギリを行っていないと雨漏りの原因になります。
最近ではこのエンギリ作業をしなくても済むように、タスペーサーというものを予め屋根に挿して板の隙間をふさがないようにして塗装をすることが出来ます。
工程⑥ 下地処理
現場調査で見つかった外壁のひび割れ等を、修製材を用いて補修します。
他にもコーキングの打ち直しや外壁ボードの釘の打ち直しをします。
工程⑦ 下塗り(塗装1回目)
壁や屋根の素材と、工程⑧の中塗りで使用する塗料の密着度を高める接着剤のような役割を果たします。
この工程をしないと、塗装が長持ちせず、劣化が早くなります。
工程⑧ 中塗り(塗装2回目)・上塗り(塗装3回目)
塗膜厚を一定量確保し塗膜を長持ちさせるために中塗りを行います。
中塗りで下地(壁)を覆う力を高めた後、上塗りでキレイに色を付けて塗装の最終仕上げを行います。
中塗りと上塗りには同じ材料が使われます。
工程⑨ 細かい部分の塗装
見落としがちな細かい部分や、ベランダ、車庫、手すり、灯油タンク等を塗装します。
工程⑩ 仕上がりの確認
養生をしたネットやビニールシートを外して、仕上がりの確認をします。
ひび割れ補修ができているか、養生のはがし忘れがないか、窓廻りなど、塗料がついてはいけない箇所に塗料が付いていないか等念入りに確認します。
工程⑪ 足場解体・掃除
足場を解体して撤去をします。
足場の解体などででたごみの回収や敷地周りの掃除をして、工事前通りキレイにします。
工程⑫ 施工報告
どのような工事をしたのか書面で報告します。
良心的な会社は一連の工事内容を記載した『工事内容報告書』を提出してくれます。
まとめ
以上12工程は必須の工事内容です。
一つでも抜けていればそれは手抜き工事と言えます。
見積書と照らし合わせ、抜けている工程はないか確認しましょう。
判断がつかなければ、直接職人さんに直接聞いてみるのも良いと思います。
工事に必要な工程を行ったうえで良心的な価格を提示してくれる業者を見抜くよう心がけましょう。
抜き打ちテスト!現場調査で試す会社の信用度
この章では、現場調査で優良業者を見極めるための方法を紹介します。
仕事ぶりが丁寧か確認する
ひとつ前の章で、現場調査を雑に行う業者はその後の工程も雑になるとお伝えしました。
現場調査に来た人が打診棒等を使って詳しく調査してくれているか、寸法など丁寧に図っているか、確認しましょう。
工事内容を直接聞いてみる
「ケレン作業はしますか?」「塗料は3回塗りですか?」「施工後、報告書はいただけますか?」
この聞き方だと、本当はいいえでも「はい」と答えてしまいます。
これでは意味がありません。
「屋根塗装の工事手順を教えていただけますか?」「塗料は何回塗りですか?」「施工内容の報告はどのようにしていただけますか?」
このように相手に答えさせる聞き方をすると良いでしょう。
また約束事は必ず書面に残してもらうようにしましょう。
言った言わないの問題が発生するリスクを抑えます。
プロとしての提案・知識を聞いてみる
職人に質問をした時に「確認してきます」と都度指示を仰いだり、言葉に詰まったりする場合、施工実績が少ない可能性があります。
お客様が抱く不安を即座に解消できるプロとしての提案をしてくれるところに依頼をかけることをお勧めします。
まとめ
当たり前ですが、必ず現場調査の際は立ち会って、業者の比較をしましょう。
正しい工程を正確かつ丁寧に行ってくれる業者なのか、イレギュラーなことも臨機応変に対応できる実績があるのか等、現場調査を通してしっかり見極めることが塗装工事を円滑に進めるポイントとなります。
いかがでしたか?
優良な業者を見極めるポイントとして、
価格だけでなく、工事内容を深く理解すること
ある程度自分自身が塗装工事の内容等、知識を身に着ける必要があること
実績があり、正確で丁寧な工事をしてくれる会社かどうか現場調査に立ち会って判断することを紹介させて頂きました。
「プロに相談したい!」「判断できるか不安!」という方はお気軽にお問い合わせください。